映画レビュー「ウルフ・オブ・ウォールストリート」 映画レビュー 2014年03月26日 今日の朝、「映画を見る夢」を見てしまいました。 内容は、通り魔被害者の残された家族の人間ドラマ(けど映像はカラフルでポップ)って感じでした。暗いんだか明るいんだか・・・。さすがに疲れました。 全く作品と関係ない前書きですみません 「ウルフ・オブ・ウォールストリート」 予告編 マーティン・スコセッシ×レオナルド・ディカプリオの黄金コンビが放つトンデモ傑作ムービー あらすじ 学歴や人脈もないまま、22歳でウォール街の投資銀行で働きだしたジョーダン・ベルフォート(レオナルド・ディカプリオ)。巧みな話術で人々の心を瞬く間につかみ、斬新なアイデアを次々と繰り出しては業績を上げ、猛烈なスピードで成り上がっていく。そして26歳で証券会社を設立し、約49億円もの年収を得るまでに。富と名声を一気に手に入れ、ウォール街のウルフという異名で呼ばれるようになった彼は、浪費の限りを尽くして世間の話題を集めていく。しかし、その先には思いがけない転落が待ち受けていた。 (Yahoo!映画より抜粋) 突然ですが落語の話 映画を見ている最中に感じたことは「これは地獄だ・・・」ということ。 落語家の桂枝雀は創作落語「茶漬け閻魔」の中で、地獄を以下のように表現しています。 「無限地獄というのは、いつもドンチャン騒ぎをしていて一見楽しそうに見える。鬼は金で買収され、針山はゴルフ場に、血の池には屋形船、熱湯地獄には温泉旅館が立ち並んでいる。けれど、昨日より今日、今日より明日と、永遠に楽しいもの、面白いものを追い求めて片時も休むことができない場所だ」 つまりこの世ってことですね。 この映画はまさにそんな無限地獄に放り込まれた気分になる作品です。最初はあまりに下品な酒池肉林ぶりに唖然としましたが、すぐに馴れて(?)映画館で何度も爆笑してしまいました。けど、さすがに上映時間3時間。「一体このバカ騒ぎはいつまで続くんだw」と思った瞬間寒気が。 「これ、永遠に続くんだ・・・」 ・・・と思うとゾゾゾとします。商業映画だから、しょうがなく3時間で終わらせて「あげた」映画であって、3時間「も」ある映画ではない。ほっといたらいつまでも続きます。短編映画ですよコレ(笑)。 「タクシードライバー」や「キングオブコメディ」のように先に突き抜けて行くようなラスト展開も印象的。ネジが一回転するのと同じで、決して後戻りすること無く1周回って新たなステージに突入。もっと大きな渦を作っていきます。そして多かれ少なかれ、皆その渦からは逃れられない。まさに無限地獄。 このペンを俺に売ってみろ 映画の中で印象的なエピソードのひとつに、「目の前の人間に『このペンを俺に売ってみろ』と突きつける」シーンがあります。日本の映画にも似たような場面がある映画がありましたね。「男はつらいよ」です。 しかし、寅さんの「鉛筆を売るための人情に訴える話術」も、ジョーダンは待ってくれなさそうです。「需要と供給」と冷たくあしらわれてしまいそう・・・。 オマケ 桂枝雀 茶漬閻魔 オマケその2 本作のVFXメイキング動画です。 https://www.youtube.com/watch?v=sFRwPLPEvO0 https://www.youtube.com/watch?v=yjy6DqjnaHI PR